2026年8月13日
空き家の実家、持っているだけで年いくらかかるのか
「売る気はない。でも、使ってもいない」。空き家になった実家で、いちばん多い状態がこれです。責めているのではありません。決められないのがふつうです。ただ、この状態にも値段がついていることは、知っておいたほうがいい。
毎年出ていくお金を、積み上げてみる
| 項目 | 年間の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 数万〜十数万円 | 評価額による。納税通知書に実額がある |
| 火災保険 | 1〜数万円 | 空き家は割増や引受不可のことがある |
| 電気・水道の基本料 | 2〜3万円 | 通気や掃除のために残す家が多い |
| 庭木の手入れ・草刈り | 数万円 | 業者に頼むと1回1〜3万円 |
| 帰省・見回りの交通費 | 数千円〜十数万円 | 距離しだいで最大の項目になる |
合計すると、控えめな家でも年10万円前後。遠方で庭のある家なら、年数十万円になります。10年で見てください。車が1台買える金額が、誰も住まない家に消えていきます。
表に出ない費用のほうが、実は大きい
人が住まない家は、傷むのが早い。閉め切った家は湿気がこもり、畳や木部から傷んでいきます。「数年放っておいたら、リフォームでは戻らない状態になっていた」はよくある話で、これは維持費の表には出てきません。建物の値段が静かに減っていく、見えない支出です。
もうひとつが保険です。火災保険は「人が住む家」を前提にした商品なので、空き家になったことを伝えると、更新を断られたり、保険料が上がったりすることがあります。そして無保険の空き家で、台風で屋根が飛んで隣家を傷つけたら。その賠償は、持ち主であるあなたに来ます。
空き家になったら、まず保険会社に連絡を。黙って更新し続けると、いざというとき「住んでいなかったので対象外」となるおそれがあります。
「決めない」にもコストがある、と分かってから決める
残す・売る・貸す、どれが正解かは家によって違います。ただ、どれを選ぶにしても「年にいくら払って持っているのか」を知らないまま考えるのと、知ってから考えるのとでは、話の質が変わります。まず納税通知書を1枚、探すところからです。